韓国政府がイラン大使呼び大統領発言を説明 外交問題への飛び火懸念も
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2023.01.19 15:51
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の任洙ソク(イム・スソク)報道官は19日の定例会見で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がアラブ首長国連邦(UAE)に派遣されている韓国軍部隊を訪問した際に「UAEの敵はイラン」と発言したことに関し、駐韓イラン大使を呼んで政府の立場を重ねて説明したと明らかにした。
趙賢東(チョ・ヒョンドン)第1次官が同日、シャベスタリ駐韓イラン大使を呼び、尹大統領の発言はUAEで任務を遂行している韓国の将兵を激励するためのものであり、韓国とイランの関係などイランの国際関係とは無関係だとする立場を改めて説明したという。
尹大統領は今月15日、国賓訪問したUAEで韓国軍部隊を訪れ、将兵を激励しながら「われわれの兄弟国であるUAEの安全保障はすなわち、われわれの安保」と述べた。「UAEの敵、最大の脅威はイランで、われわれの敵は北(朝鮮)」とし、韓国とUAEはよく似た立場にあると語った。
イランの外務次官は18日(現地時間)、韓国の尹ガン鉉(ユン・ガンヒョン)駐イラン大使を呼び出して尹大統領の発言に抗議した。イラン側は、韓国大統領が先ごろ核兵器製造の可能性も取り上げたとし、これは核拡散防止条約(NPT)に反するものだとして説明を求めた。
これに関し、趙氏はイラン大使に、全く根拠のない問題提起であり、韓国はNPTの核不拡散義務を誠実に履行しており履行の意志に変わりはないと強調したという。
尹大統領の発言を巡り韓国とイランが互いに大使を呼び出す事態となり、外交問題への飛び火が懸念されている。
tnak51@yna.co.kr
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