輸出減に加え内需低調 韓国の景気減速さらに進む=政府系機関
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2023.02.07 15:35
【世宗聯合ニュース】韓国政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は7日発表した「2月の経済動向」で、韓国経済について「輸出の減少幅が拡大し、内需回復の勢いも弱まり、景気の減速がさらに進んでいる」との認識を示した。
KDIは先月、製造業を中心に景気が明らかに減速しつつあるとしていたが、今月はより厳しい見方を示した。担当者は「昨年までは鈍化の可能性の言及にとどまったが、今年に入ってからは景気の減速がはっきりとし、また悪化している」とし、「本格的な鈍化の流れ」と指摘した。
KDIによると、世界経済の低迷に伴い、韓国の輸出は主力の半導体を中心に減少幅が拡大した。1月の輸出は前年同月比16.6%減少し、前月(9.6%減)以上の落ち込み幅となった。半導体(44.5%減)と鉄鋼(25.9%減)、石油化学製品(25.0%減)をはじめとする多くの品目で不振が目立った。地域別には対中輸出の減少率が31.4%に拡大し、それまで堅調だった対米輸出も6.1%のマイナスに転じた。
内需も振るわない。消費動向を示す小売販売額指数は昨年12月に2.5%減少し、前月の下げ幅(2.1%)より大きかった。今年1月の消費者心理指数は90.7で、基準値の100を下回っている。また1月の消費者物価指数は、公共料金が引き上げられた影響で上昇率が5.2%と、前月(5.0%)から拡大した。
昨年12月の設備投資の増加率は3.2%にとどまった。製造業の不振が響き、前月の増加率(10.7%増)から大幅に縮小した。住宅市場の冷え込みで建設投資も低調だった。
KDIの担当者は今後の韓国経済について、中国の経済活動の再開が鍵を握るとの見方を示した。
mgk1202@yna.co.kr