超小型衛星の開発本格化 宇宙から北朝鮮の核を監視=韓国
北朝鮮
2023.02.09 12:35
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は9日、宇宙から朝鮮半島や周辺海域を監視する超小型衛星システムの開発に向け、関係官庁や開発機関、運用機関の間で推進計画を共有する会議を同日開催したと発表した。
超小型衛星システムの開発は国防部と防衛事業庁、科学技術情報通信部、海洋警察庁、情報機関・国家情報院など複数官庁の協力事業として実施され、2030年までに総額1兆4223億ウォン(約1480億円)が投じられる。研究を取り仕切る国防科学研究所(ADD)をはじめ、国内の複数の研究機関や企業が開発に加わる。
超小型衛星システムは多数の合成開口レーダー(SAR)衛星や光学衛星で構成される。SAR衛星は地表・海面に電波を照射し、その反射波から画像を作成する。一方の光学衛星は可視光線を利用するため、相互補完が可能だ。超小型化した衛星を多数連携させる「衛星コンステレーション」の形で運用すれば定点観測が可能になり、コストも抑えられる。
政府は超小型衛星システムで取得した衛星の映像情報を朝鮮半島や周辺海域の監視、海洋安全保障、治安維持、災害への備えなどに活用する考えだ。26年後半に性能検証のためのSAR衛星を打ち上げ、28年以降に多数の衛星を順次打ち上げる計画にしている。
防衛事業庁は、超小型衛星システムの開発により北朝鮮の核脅威や朝鮮半島周辺海域の危機状況に関する映像情報の迅速な取得が可能になると説明している。
tnak51@yna.co.kr