尹大統領 3月1日の式典演説で独立運動精神の継承を強調か
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は就任後初めて迎える1919年の独立運動「三・一運動」記念日(3月1日)式典の演説で、独立運動の精神の継承を強調する見通しだ。韓日関係改善の意志も示すと予想されるが、98年の金大中(キム・デジュン)―小渕宣言(韓日共同宣言)には触れないとみられる。大統領室関係者への電話取材で27日、分かった。
大統領室の高官は、尹大統領が昨年8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)演説の延長線で三・一運動記念式典の演説を準備したとしながら「三・一運動の精神と、尹政権が重視する価値をうまく融合させて説くだろう」と伝えた。
尹大統領は三・一運動記念式典の演説で、三・一運動が日本による植民地支配に抵抗したというだけでなく民主共和制の礎を築くきっかけになったとの歴史認識の上に、自由民主主義体制を守る価値に重点を置くとみられる。自由と独立を目指す闘争の精神は憲法の精神に合致し、その意義をそのまま継承することが未来を担う世代を繁栄させる道と訴えるものと予想される。
韓日関係に関し大統領室関係者は、両国首脳が相互往来するシャトル外交の復活や韓米日の安全保障協力の強化などは、世界の複合危機に効果的に対応するために依然として有効との見方を示した。
ただ、今回の演説で尹大統領が金大中―小渕宣言の継承に言及する可能性は高くなさそうだ。徴用訴訟問題を巡る韓日間の交渉妥結がまだ見えない状況を考慮したといえる。大統領室関係者は「金大中―小渕宣言については、この先両国が合意内容をまとめ、発表する際に盛り込むことができるだろう」と述べた。
尹大統領は大統領候補だった時期に「韓日間で未来志向的な協力の環境が整い次第、金大中―小渕宣言2.0時代の青写真を提示する」と発言し、昨夏の光復節式典の演説でも「金大中―小渕宣言を継承し、韓日関係を早期に回復、発展させる」と表明していた。
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