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日本との「パートナーシップ」前面に 独立運動記念日の演説で方向性一新=韓国大統領

記事一覧 2023.03.01 14:34

【ソウル聯合ニュース】韓国の独立運動記念日「三・一節」を迎えた1日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はソウル市内の柳寛順(ユ・グァンスン)記念館で開かれた記念式典で演説を行い、日本を「パートナー」と規定して協力する意思を明確に示した。尹大統領が三・一節の記念式典で演説したのは初めて。

記念式典で演説する尹大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)

記念式典で演説する尹大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)

 韓日両国間の最大の懸案である徴用被害者への賠償問題を巡る交渉が大詰めを迎え、今年上半期の韓日首脳会談開催が予想されている現状が反映されたとの見方が出ている。

 尹大統領は演説で、日本について「過去の軍国主義侵略者からわれわれと普遍的な価値を共有し、安全保障や経済、そしてグローバルアジェンダで協力するパートナーに変わった」として、「安保危機を克服するための韓米日の協力がいつにも増して重要になった」と強調した。高まる北朝鮮の核の脅威に対応するため、安全保障を含めて日本と幅広い分野で協力するという意思を示したものとみられる。

 また、尹大統領は「普遍的な価値を共有する国々と連帯、協力し、世界の繁栄に寄与しなければならない」とし、「これは104年前、祖国の自由と独立を訴えたその精神と変わらない」と述べた。自由民主主義、市場経済などを共有する日本との協力を強化することは、三・一運動の精神に込められた「自由な民主国家」と方向性を同じくするというメッセージといえる。 

 大統領室関係者は聯合ニュースの取材に対し「先祖の犠牲と、われわれが子孫に繁栄の未来をもたらすために持たなければならない自由の精神はつながっているということ」と説明した。

 演説では徴用問題や慰安婦問題など具体的な懸案については触れず、日本に対して謝罪や反省を要求していると捉えられるような言及もなかった。

 文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が2018年の三・一節の演説で独立運動について詳細に述べ、「加害者」「反人倫的人権犯罪」などの表現を用いて日本に反省を促したのとは対照的だ。韓日関係の改善を一貫して掲げてきた尹錫悦政権の基調が反映されたもので、徴用問題を巡る韓日間の交渉を考慮したものとも分析される。

 韓日両国は、外交当局を中心に徴用被害者への賠償問題を巡る協議に全力を挙げている。このような中、韓日関係を表すバロメーターといえる三・一節の演説で尹大統領が日本との協力を前面に押し出したことで、韓日首脳会談の開催に関する議論がまとまるかにも関心が集まる。

 現在のところ、尹大統領が上半期に初訪日して韓日首脳会談が開かれると予想されており、5月に広島で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)より前倒しで実現する可能性もあるとの見方も出ている。大統領室関係者は、徴用関連の交渉が今月中に妥結する可能性について「まだ断言するのは難しい状況」と伝えた。 

ynhrm@yna.co.kr

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