尹大統領「週60時間以上は健康保護の観点から無理」 労働時間制巡り
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2023.03.21 14:17
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は21日の閣議で、労働時間制度の見直しについて、「週60時間以上の勤務は健康保護の観点から無理だという考えに変わりはない」と述べた。
雇用労働部は先ごろ、週労働時間を52時間までとする現行の労働時間制度を見直し、繁忙期には週最大69時間の労働を認める内容の労働法改正案を告示した。だが、若者の間では「まともな補償なく長時間労働を強要するもの」などと反発する世論が広がっている。尹大統領はこうした見直し案の補完を指示していた。
尹大統領は閣議で「これ(週60時間の制限)を巡り労働時間の柔軟化政策の後退だという意見もあるが、週当たりの労働時間の上限を定めておかなければ現実的に(立場の弱い)労働弱者の健康権を守るのが難しい」と述べた。
労働時間制度の見直しの趣旨については、労使の合意により労働時間の管理単位を現在の週単位から1カ月、四半期、半期、年単位に広げられるようにすることで、労使間の選択権を広げ、労働の需要に柔軟に対応しようとするものだと説明した。
尹大統領は「賃金や休暇など労働の補償体系に対し労働者が不安にならないよう、とりわけ労働市場の二重構造がはびこる韓国社会で労働弱者が不安にならないよう、確実な担保策を講じる」と約束した。MZ世代(1980~2000年代生まれ)の労働者や労働組合に未加入の労働者、中小企業の労働者ら、労働弱者と幅広く意思疎通を図るとし、「急がず十分に熟議し、民意を反映させていく」と述べた。
tnak51@yna.co.kr
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