尹大統領「内需活性化」に力点 防疫緩和・韓日関係改善など追い風
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2023.03.29 13:41
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は29日に主宰した非常経済民生会議で「これからは内需活性化を通じて新たな経済的付加価値を創出する方向で思案しなければならない」と述べた。多様な文化観光商品と地場産品・特産品の消費と販売を連携させることで内需を拡大し、経済活性化に突き進む必要があると強調した。
会議には経済関係閣僚が出席し、内需拡大策を議論した。
尹大統領は昨年から海外の経済情勢の悪化に伴い韓国経済も厳しい状況が続いていると指摘。ウクライナ危機による世界的な供給網(サプライチェーン)混乱と原材料価格の上昇が物価高を招き、インフレ対策の金融引き締めにより世界経済の減速と金融市場の不確実性が増しているとした。韓国経済の要の輸出も主要貿易相手国の景気減速のあおりで振るわず、半導体と情報通信技術(ICT)分野の輸出・生産も一時期に比べると大幅に萎縮したとの認識を示した。
こうした状況を踏まえ、「何より重要なのは国民生活の安定」と強調した。尹大統領は「複合危機を根本から打開する方法は世界市場に攻撃的に飛び込むこと、すなわち輸出と受注の拡大」と述べ、自身も韓国の「第1号営業社員」の姿勢で、外交の中心に市場開拓を据えているとした。
さらに内需活性化の重要性も訴えた。コロナ禍で傷んだ飲食・宿泊分野の消費と観光が、世界的な防疫措置の緩和や韓日関係の改善などにより持ち直す環境が整いつつあるとし、外国人観光客の来韓に備えた査証(ビザ)制度の改善や航空便の拡大が必要だと述べた。多様な文化観光を連携させ、伝統市場を一つの文化商品に発展させることも求めた。
mgk1202@yna.co.kr