「DMZ平和の道」11コース 来月21日に全面開放=韓国
社会・文化
2023.03.31 15:30
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は31日、北朝鮮との軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)周辺に造成した「DMZ平和の道テーマ路線」を4月21日に全面開放すると発表し、参加受け付けを開始した。分断の実情を伝え、生態系と文化、歴史を体験できる機会を提供すると同時に、地域の経済活性化を図りたい考えだ。
11のテーマコースは、DMZと接する韓国北部の江華(仁川市)、金浦、高陽、坡州、漣川(以上、京畿道)、鉄原、華川、楊口、麟蹄、高城(以上、江原道)の10自治体にまたがる。参加者の安全確保と野生動植物の保護のため、ほとんどの区間を車両での移動とする。一部区間は徒歩での移動が可能。
江華コースは軍事施設だった高台や失郷民(北朝鮮からの戦争避難民)が多く暮らした大竜市場を巡る。金浦コースでは臨津川と礼成江、漢江が合流する祖江と、境界線沿いにある北朝鮮の「宣伝村」を望むことができる。鉄原コースは白馬高地の戦績地などを回る。
参加時には身元確認の手続きが必要。参加費は1万ウォン(約1000円)だが、地域経済の活性化を目的に、各地域の特産品などを参加者に配る形で還元する。
DMZ平和の道造成と運営に向け、文化体育観光部と統一部、国防部、行政安全部、環境部は共同業務協定を結んで統合運営システムの整備に取り組んできた。2019年と21年には民間人立ち入り統制線北側とDMZの一部エリアを試験的に開放し、高い関心を集めた。
mgk1202@yna.co.kr