福島原発視察団 韓国の独自検証に必要なデータ確保が重要
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2023.05.14 09:56
【ソウル聯合ニュース】韓日両国は東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出を巡る韓国視察団の現地派遣を4日間の日程で実施することで合意したものの、視察する施設など詳細については依然調整を続けている。
韓国の原子力専門家たちは14日、日本が汚染水の海洋放出のため構築した設備とシステムがどれだけ信頼できるかを重点的にチェックすべきと、視察団に助言した。
韓国政府は韓国原子力安全技術院内で汚染水問題の検証チームを立ち上げ、日本の海洋放出計画の信頼性を独自にチェックしている。同検証チームに役立つ主要なデータを、視察団が現地で得ることが重要という。
現地で汚染水を採取・測定するより、放出後のモニタリングシステムや透明な情報公開の有無などを確認することが現実的という意味だ。
日本の放出施設が長く安全性を維持できるかどうかを確認することも重要とみられる。
国際原子力機関(IAEA)は放射線の側面で検証を行っているだけに、20年以上の放出が予定された施設に対する検証は疎かになる可能性があるためだ。
政府は今回の視察団の訪日について、海洋放出全般の安全性を検討するとしている。このため、政府内の原子力専門家20人前後で視察団を構成すると発表した。ただ、同問題を巡る韓日局長級協議は視察計画の詳細について合意できず終わった。後続協議では韓国の専門家たちが望む視察施設計画を日本側と合意することが重要になるとみられる。
原子力分野の関係者は「専門家が視察団として派遣されても、現地で視察できる施設が限定的なら検証はできない。必要な視察ができないまま訪日すれば、視察団に非難の矢が浴びせられる懸念もある」と指摘する。
csi@yna.co.kr