北朝鮮 国際機関への通知はまだ=軍事偵察衛星
政治
2023.05.17 14:37
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の当局者は17日、北朝鮮の「軍事偵察衛星1号機」に関し「国際海事機関(IMO)、国際電気通信連合(ITU)、国際民間航空機関(ICAO)では北から(打ち上げなど)関連通知を受けていないようだ」と述べた。北朝鮮メディアはこの日、軍事偵察衛星1号機が搭載準備を完了したと伝え、同衛星の打ち上げが近いことをほのめかした。

北朝鮮の朝鮮中央テレビは17日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が衛星発射準備委員会の事業を現地指導し、「今後の行動計画」を承認したと報じた(同テレビの映像から)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
北朝鮮は2016年の「光明星4号」といった衛星打ち上げと称する実験のたび、打ち上げの予定期間やロケット破片の落下予測地点などの情報を事前に国連専門機関に通知してきた。長距離ミサイルの発射実験ではなく衛星打ち上げとする主張を裏付けるため、国際規範にのっとる姿勢を示した。
こうした前例を踏まえると、今回も国際機関に通知する可能性がある。韓国政府は北朝鮮が通知するかどうか注視しているとされる。ただ、この衛星は軍事目的のため、通知無く打ち上げに踏み切ることもあり得るとみているようだ。
外交部当局者は「北の軍事偵察衛星打ち上げは、弾道ミサイル技術を活用した一切の発射を禁じる国連安全保障理事会決議の違反にあたり、地域の平和と安全を脅かす明白な違法行為」と強調。北朝鮮政権が住民の困窮を顧みず違法な挑発にのめり込んでいることを示すと批判した。その上で「政府は北の挑発に、国際社会と共に断固として対応していく」と述べた。
mgk1202@yna.co.kr