韓国通商トップ「改革で役割担う」 WTO事務局長とソウルで会談
政治
2023.05.22 18:30
【ソウル聯合ニュース】韓国産業通商資源部の安徳根(アン・ドックン)通商交渉本部長は22日、世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長とソウルで会談し、WTO改革など多国間貿易体制の課題について話し合い、WTO改革の過程で韓国が積極的な役割を担う考えを表明した。産業通商資源部が伝えた。
安氏は多国間貿易体制への挑戦に対応し、2024年に開かれる13回目のWTO閣僚会議(MC13)で意味ある成果を出すことが重要だと強調し、機能不全となっている紛争解決制度の正常化などWTO改革の必要性を指摘した。
オコンジョイウェアラ氏は貿易を通じて経済大国に成長した韓国の経験は、多国間貿易体制回復の重要性を証明するとし、韓国がWTO改革を含めた多国間貿易体制の回復において積極的な役割を担うことを期待すると伝えた。
2021年に就任したオコンジョイウェアラ氏は長期にわたり機能不全の状態になっているWTOの紛争解決制度の正常化などWTO改革を推進している。
加盟国間の紛争を扱うWTOの制度は、トランプ政権下の米国がWTOの中国への優遇に不満を示し、「最高裁」にあたる上級委員会の委員補充を拒否したことで2019年12月から機能していない。
これを受け、欧州連合(EU)、中国、カナダ、日本など一部の加盟国は暫定的に仲裁枠組み「多国間暫定上訴仲裁アレンジメント(MPIA)」を設置して運営している。
産業通商資源部は、オコンジョイウェアラ事務局長との会談で韓国はグローバル中枢国家として規範に基づいた「多国間貿易体制回復」への確固たる支持を表明したとし、WTO内での立場を強める機会になるだろうとコメントした。
yugiri@yna.co.kr