韓国・ＥＵが協力強化へ　８年ぶり首脳共同声明

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領と欧州連合（ＥＵ）のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長による２２日の韓国・ＥＵ首脳会談では、経済や外交・安全保障を含め幅広く協力を強化することを確認した。

　ミシェル氏とフォンデアライエン氏は日本の広島で開かれた先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）に出席した後、この日から２日間の日程で来韓した。ＥＵ大統領と欧州委員長が同時に来韓したのは１１年ぶり。　

　韓国とＥＵが外交関係を結んでから今年で６０年になることを受け、５年ぶりに実現した今回の対面での会談で、双方は８年ぶりに首脳共同声明を採択した。共同声明には両者が「グリーンパートナーシップ」を締結し、気候変動、環境保護、エネルギー転換などのグリーン分野で包括的な協力を拡大することが盛り込まれた。　

　また韓国外相とＥＵの外交·安保政策高官による「外相戦略対話」を新設し、外交と安保分野の包括的な協力を強化することも決まった。

　既存の「産業政策対話」（ＩＰＤ）については「供給網・産業政策対話」（ＳＣＩＰＤ）に拡大し、初会合を年内に開催することで合意した。同対話では半導体のサプライチェーン（供給網）の安定に向けた共同のメカニズムを開発し、先ごろＥＵで合意に至ったＥＵ内での半導体生産の拡大に向けた法案についての協議を行う見通しだ。

　尹大統領は共同記者会見で「われわれは双方の互恵的な経済協力が半導体のサプライチェーン、デジタル、宇宙など未来産業分野に拡大することを歓迎した」とし「ＥＵが推進中の一連の立法が双方の経済協力に制約をもたらさないよう緊密な意思疎通を続けることを確認した」と強調した。

　双方はまた、域内と国際的な懸案において協力を強化することで一致し、北朝鮮の核·ミサイル脅威に共に対応することを確認した。

　尹大統領は共同会見で「われわれは北の核・ミサイル開発が朝鮮半島を越えて世界の安保に深刻な脅威になるという認識で一致した」とし、「北の挑発に対する国際社会の団結した対応のため緊密に協力することで合意した」と述べた。

　ＥＵ側は特にロシアのウクライナ侵攻を非難した。ミシェル氏は「ウクライナへの大々的な侵攻が起きている現時点で、深みのある韓·ＥＵ協力は贅沢ではなく、われわれにとって本当に必要不可欠なものになった」とし、韓国がウクライナへの侵攻を共に非難し、ウクライナ国民に支持を送ったことに感謝すると述べた。

　また「ＥＵは核兵器を絶対に容認せず、平和と安定を図る韓国の努力に加わる」と説明した。

　フォンデアライエン氏も「ロシアは国連憲章や国際法について重大な違反を行っている」とし「韓国は（侵攻）初期からウクライナを支援し（対ロシア）制裁を加えている。これはわれわれの強いつながりを示している」と述べた。

　また「ＥＵはロシアのウクライナ侵攻を容認しないように、北朝鮮の持続的な核·ミサイル開発を認めない」と強調した。

yugiri@yna.co.kr