福島視察団は「脇役ではない」 韓国外相が野党の指摘に反論
社会・文化
2023.05.24 15:02
【ソウル聯合ニュース】東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出を巡り、韓国政府の視察団が現地に派遣されたことについて、韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は24日の国会外交統一委員会で、「視察団を送って(放出のための)脇役をさせている」との野党議員の指摘に対し、「脇役ではない。専門家が現場に行き、直接見てきめ細かく確認・点検する」と強調した。
また、「汚染水の処理問題を最も重要な最優先課題とし、視察団が客観的かつ正確な資料と現場点検内容を国民にありのまま説明すると思う」と答弁した。そのうえで、「視察団が頑張って活動しているのに、評価を下げることは正しくないと思う」とも述べた。
視察団の派遣が福島県産水産物の輸入再開につながる可能性を問う質問に関しては、「(水産物は)国民の生命、健康に直結する問題のため、国民の不安、憂慮が解消されない場合は輸入できない」という従来の政府の立場を改めて示した。韓国政府は福島第1原発事故を受け、2013年9月から福島県など8県産の水産物の輸入を禁止している。
安全性が確認されるまでは海洋放出を中止する暫定措置を国際海洋法裁判所に求める必要があるとの指摘には、「政府もさまざまな案を検討した」とし、「紛争の当事国が合意すれば裁判を行うことになっており、合意できない場合は仲裁裁判に持ち込まれる。仲裁裁判はわれわれが十分な資料を確保しているか、実益があるかも判断しなければならない」と答弁した。
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