韓国の２３年成長率　１．５％に下方修正＝ＯＥＣＤ予想

【世宗聯合ニュース】経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）は７日に公表した経済見通しで、２０２３年の世界全体の実質経済成長率を前回から０．１ポイント上方修正した２．７％と予想したが、韓国については１．６％から１．５％に下方修正した。企画財政部などが伝えた。

　韓国の経済成長率は２０２４年についても前回の２．３％から０．２ポイント下方修正した２．１％と予想し、経済の回復速度が遅れると見通した。

　◇韓国の成長率　今年０．１Ｐ、来年０．２Ｐ下方修正

　ＯＥＣＤは今年の韓国経済成長率を１．５％と見通した。３月に提示した１．６％から０．１ポイント下方修正した。

　ＯＥＣＤは２０２３年の韓国の成長率を２０２１年１２月に２．７％と予想してから、昨年６月に２．５％、同９月に２．２％、同１１月に１．８％、今年３月に１．６％と下方修正を続けている。

　ＯＥＣＤの予想は韓国政府の示した１．６％より低く、韓国銀行（中央銀行）の１．４％より高かった。国際通貨基金（ＩＭＦ）、韓国開発研究院（ＫＤＩ）はＯＥＣＤと同じく１．５％と予想している。

　ＯＥＣＤは新型コロナウイルス対策の行動制限の解除などで対面サービスを中心に民間消費が回復しているものの、高金利などで民間投資がやや不振と分析した。また世界的な需要減により、半導体を中心に輸出が減少し、高金利と住宅市場の不振が民間消費と投資において短期的なマイナス要因になると予想した。

　ただ中国の景気回復にともなう輸出増がこのマイナス分を埋めるなど、来年は改善すると見通した。

　ＯＥＣＤは来年の韓国経済成長率を今年（１．５％）より高い２．１％と見通した。今年３月の予想を０．２ポイント下方修正した。これはＩＭＦ（２．４％）や韓国銀行（２．３％）、ＫＤＩ（２．３％）などより低い数値だ。

　◇今年の物価見通し　３．４％に引き下げ

　ＯＥＣＤは２３年の韓国の物価上昇率を３．４％と予想した。前回の３．６％から０．２ポイント下方修正した。

　また２４年の下半期に物価上昇率が目標値の２％になると予想し、中央銀行の政策金利が現在の水準（３．５％）を維持すると見通した。

　２４年の物価上昇率は２．４％から２．６％に上方修正した。

　◇経済的弱者の支援　油類税引き下げより直接支援を

　ＯＥＣＤは韓国政府が低所得者層の負担緩和を理由に、ガソリンや軽油などの燃油に課す「油類税」の引き下げを４月末から８月末まで延長したことを巡り、経済的弱者への支援は間接的なものより直接的なものが望ましいと指摘した。

　また急激な高齢化に備え、財政の健全性を向上させるよう提言した。

　規制緩和で大企業と中小企業の生産性の格差などを緩和しなければならないとも指摘した。

　また育児休暇制度の支援拡大や放課後保育の改善など仕事と家庭の両立に焦点を合わせた政策、効率的な温室効果ガス削減なども提言した。

yugiri@yna.co.kr